引用させていただきました。
忘れてしまいそうだし、忘れてしまいたくなることなので、
忘れないように、こちらにお借りしてきました。
________________________________________
『熱血ファシリテーター大学教授の日記』
2007-02-22 ふりかえり 自己概念
ラボラトリー方式による体験学習のグループ実習においては、「ふりかえり」は必須である。ふりかえりとは、グループの中に、どのような出来事が起きていたのを一つ一つ丁寧にたどる作業である。自分の心の中に、そして、グループのメンバーとメンバーとの間にどのような出来事が起きていたのかをたどる作業である。
ただし、私たちは、自分の体験したことをそのままに自分の体験として受け入れているわけではない。誰もが“自己概念”を持っていて、その自己概念にそぐう体験は何の抵抗感もなくそのままに受け入れることができる。しかし、自己概念にそぐわない異質な体験、それどころか自己概念に脅威を与える体験には、抵抗を感じるし、感じるどころか、気がつかず、あるいは気づいたとしても、打ち消し、反駁し、あるいは合理化(自己正当化)し、受け入れるとしても、歪曲して受け取る。それに、自分の自己概念に脅威を与えるであろう場面は事前に察知し、近づかないのが普通なのである。しかし、自分に異質な体験、脅威を与えるであろう体験を自分の内側に取り入れ、新たな統合をはかることが、体験学習の立場からの“成長”である。体験学習は“気づき”の学習であるが、この気づきの反対語は、自己正当化である。そして成長を妨げるのが自己正当化、である。