DNA鑑定のお話が出ているので、
ちょうど、ハトシェプストの番組を見たので、書いておきます。
ディスカバリーチャンネルで
ハトシェプスト女王のミイラ発見を見ました。
最大の決め手は、ミイラの欠けた臼歯と、
ハトシェプストの銘のあるカノプス容器(内臓を入れておく容器)に入っていた、
歯根の欠けた臼歯が一致したこと、だそうです。
しかし、同時にDNA鑑定もされており、こちらも一致した、ということです。
ハトシェプストの場合は、父親のトトメス1世と、腹違いの兄であり、
夫となったトトメス2世のミイラが確認されているので、
(もちろん、これが間違っていたら、お話になりませんが^^;)
その二人と血縁関係があるミイラなのかどうか、という鑑定がされました。
しかし、ハトシェプストと思われるミイラからは、DNAが採取できましたが、
トトメス1世、2世の両方からは、DNAが採取できませんでした。
ところが、この家系では、ハトシェプストの祖母(トトメス1世の母)のミイラが確定しています。
(もちろん、これが間違っていたら、やっぱりお話になりませんが^^;)
そして、このミイラからはDNAが採取できました。
ただし、女性から受け継がれるのは、ミトコンドリアDNAです。
その結果、この祖母のミイラとハトシェプストと思われるミイラには、
血縁関係があることが確認され、ハトシェプストのミイラは発見されたのでした。
蛇足ですが、日本の天皇制についての論議の時に、
「DNAは父親からしか受け継がれないから、男系が生物学的にも正しい継承なのだ」とする説があったと聞いた気がします。
しかし、ミトコンドリアDNAは逆に母親からしか受け継がれないので、そう考えると、女系こそが正しい!ということになりそうです。
ただ、男系か女系か、どちらかに限定しておけば、生物学的にはとても珍しい1系統が確立するとういことですね。
つまり、現在の日本の「天皇一家」は生物学的にも貴重な存在だと思います。
…生物学的にも、なんて「不敬」ですね。
でも、人間に限らず、血統書を整備されている犬や馬にも、
こんなに長く(もし、南北朝で途切れていても)続いている血統ってないと思うのですが。
さて、お釈迦様ですが、舎利からDNAが採取できても、
こうして比較するDNAがないと立証のしようがない。。。
でも、現在伝わっている舎利が、もし全部同じDNAだったら…!
本物かな〜♪
なんて、思いました。