以前、きのこさんが、バブルの話題の時に
「同じ金融機関に勤めていた者として、偉そうなことはいえないが…」
というようなことをおっしゃっていましたが、
私は、以前求人広告を作っていました。
派遣法が改正される前後にまたがる頃であったと思います。
工場のラインに並ぶ人の為の派遣会社の広告もたくさん作りました。
「あなたの自由な時間が選べます」とか、
「仕事だけではない、自分の時間が持てます」とか、
そんな広告でした。
世はバブルで、仕事はいくらでもありました。
フルタイムでコツコツ働くことの価値は薄くなっていました。
終身雇用で、出世を目指すのでなければ、
暮らすのに足る給料さえもらえれば、
自由な自分の時間を持って、自分らしい生き方をしたい、という人が沢山いました。
そう思う人々の心をくすぐる広告作りが私の仕事でした。
「良い広告だった、人が沢山集まった」と言われると、
良い仕事をしたなあ〜と、思っていました。
しかし、現在、その派遣法の改正は如何なものだったのか?
と問われています。
あの時、私は精一杯の仕事をして、それは人の役に立つ「良いこと」だと思っていました。
戦争に行って、上官の命令に忠実だった人もそうだったのではないでしょうか?
これが、戦争だったら、十分BC級の戦犯として裁かれてしまうのではないか?