始めに書いておきますが、
引っ張らなかったら犬具は何でもいいんです。
引っ張らない…という意味が分かるようになって、
そう思えるようになりました。
そう、チョークチェーンだっていいんです。
…でも、それでも私はチョークは使わないだろうけど^^;
だから、どんな犬具が犬に優しいか…を議論することは本末転倒ですね。
それは本質的に「犬に優しく」ないです。
犬が飼主さんとの絆を無視してしまう事は犬にとっても不幸な事です。
(純粋にリードの事を絆と言いますhttp://gogen-allguide.com/ki/kizuna.html)
でも、そんな事言ったって、今日すぐに引っ張らなくはならないですから^^;
突発的に何があるか分からないし。
人も犬も何かにビックリしたり、思いがけない事はあるものです。
人が転ぶ事だってあるだろうし。
そういう意味で、なるべく負担の無いモノを使ってあげたい、というのがオヤゴコロですよね。
で、私も試行錯誤…です。
愛用しているのはフリースラインドハーネス。
私はチャーリーショップで購入しました。
http://shop-charlie.ocnk.net/product-list/73
自分でも縫ってみました。
実は2つ。
自分で見よう見まねで縫う事は、ハーネスの構造を知る上でとても役立ちました。
とても楽しかったし、
自作の信用ならないハーネスだと私も引かないって事に気付いたし。。。
結論は…私の場合は買った方がいい^^; です。
フリースでなくタオルにしたのですが、
この写真のは柔らか過ぎて、テープに沿って折れてしまいました。
次にもう少し硬いタオルにしたら、今度はガッツリ柔道着のようになってしまいました。
テープの幅も、この小型犬サイズでは、
20ミリか25ミリかでは大違いです。
金具もいろいろなモノがあり…でも入手するとなると限られ…
胸側は前もクロスにしたかったのでクロスにしたのですが、
この角度がとても難しかったです。
開き過ぎると「遠山の金さん」になっちゃうし、
狭いと着けただけで頸動脈を絞めてしまう。
ただ、個人的にはYよりXの方が優しいと思いました。
このフリースラインドハーネスは本当に良いと思います。
考案された方の犬への思いが詰まっています。
だからこそ、私の中で、これを使用している方は、
「犬に優しい」を選択した人である…という……ある種の象徴でした。
先代犬が使っていたのは、オーソドックスなこのタイプ。
http://store.shopping.yahoo.co.jp/dogpark/4903588569258.html
構造としては、これも仲間かな。
http://store.shopping.yahoo.co.jp/dogpark/8010690080932.html?ccode=ofv&pos=3&model=
バディベルトも、構造的には、このタイプですね。
http://item.rakuten.co.jp/dogskip/c/0000000461/
革製でメガネ型にくり抜いてあるので、
気管を避けてあったり…という配慮が嬉しい。
これらは、前足を通すタイプですよね。
足を通すのが苦手なコには敬遠されますが、
レオの場合は足は大丈夫で、首の方がイヤだったみたいです。
(今は解消されました。いずれ「保定」という事で書きたいと思います)
だから、レオにとっては、このタイプの方が気楽だったみたいです。
足を通すのを嫌がるコの飼主さんが選ぶのが…
http://item.rakuten.co.jp/pd/leadandlead/
これかな。
8の字タイプ。
私は、これは実は大反対!なんです。
これだったら首輪の方がまだいいと思います。
首に来る方のヒモが首にがっつり当たるんですよ。
まして引っ張りが強いと、まさに…
これならむしろ首輪の方が角度がマシだと思います。
http://www.doggyman.com/product/recommend/8h/
首への食い込み具合はこの動画で…。
ハーネスの脱着を嫌がるから、簡単に出来るもので…
ということがそもそも犬との関係をダメにしてしまう。
本当に犬との関係を考えるならば、
まず、そこからなんだ…って、私もやっと分かって来ました。
8の字は2つの輪っかで犬を括るわけですが、
上のタイプのハーネスのように、
2つの輪っかを縦に繋ぐ紐が胸骨に添う形で一本通っていると、
背中でリードが張った時に、腹側の輪っかに首側も引っ張られて下にいきますが、
8の字は、首は首でそのまま食い込んでしまう。
縦に一本あるか無いかの違いはココだろうと私は思います。
愛情胴輪とかも実は8の字タイプ。
いろんな素材のハーネスが増えましたが、
いくらクッションを着けたり、
通気性とか新素材であっても、
直接器官や頸動脈に触れる作りではNGだと思います。
http://www.hau-dog.com/SHOP/TP004.html
…だからこの作りは…私は使わないな。
http://www.hau-dog.com/SHOP/TP001.html
↑これが、サイズやリードによっては…ちょっと気管にかかりそうだな〜
斜めの方向にテンションがかかる作りになっている。
http://www.shibainusha.com/19_421.html
お!?
これは背中を見ると一見8の字だけれど、
縦に一本入っていて胸側はY字になっている。
先代犬のハーネスと
背中のクロスの無いフリースラインドハーネス
の合体って感じか?
もう一つは、ビヨルキなんかのタイプ。
http://www.hau-dog.com/SHOP/BJ004.html
http://www.shibainusha.com/19_9.html
これとビヨルキの違いはクッションの有無くらいかな?
動画がありますね。
気管には触れないのが分かります。
胴の方の輪っかに対して垂直に固定してあるからだと思います。
http://www.shibainusha.com/19_380.html
↑ああ〜…でもこれは…
「・ずれあがることなくキビを圧迫しないので機関虚脱の持病の仔にも良いと思います。」
とありますが…色々突っ込みどころがありますが^^;
垂直の着けている位置が高い。
気管にかかってますねえ。。。
機関虚脱には良くても、気管虚脱には…^^;
そうかあ〜
ビヨルキタイプでも、
犬のサイズによっては縫い付ける位置でやはり…
う〜む。。。
http://www.sumainu.jp/product_info.php?products_id=1422
これは、見た目がゴツいですけど、構造はビヨルキと同じですね。
垂直に固定されている。
ビヨルキと違うのはDカン(リードを着ける部分)が固定されていること。
欲を言えばお腹側にもクッションがあるといいなあ〜。
http://www.shibainusha.com/19.html
↑おお〜
似たようなのが一杯あるぞ!
http://www.shibainusha.com/19_283.html
↑うひょ〜!こんなのもある!
一見、フリースラインドハーネスだけど、
前がT字。
思いっきり首に掛かっている。
しかもフリースで分厚い。こりゃダメだ。。。
http://blogs.yahoo.co.jp/kumi0903/55953271.html
これは、スキージョアリングというスポーツ(犬がクロスカントリースキーの人を引くスポーツ)で使うハーネスだそうです。
フリースラインドハーネスの背中のクロスが無い感じ。
日本の小型犬で最近多いのは「ベスト型」でしょうか。
前当てか、ベストにヒモを着けたような作りのもの。
上着になっているので、ヒモが食い込まないから犬に優しい…という感じのようですが…
これこそ、引っ張ると、イタズラしたカツオがサザエさんに首根っこ引っ掴まれた感じ^^;
首もとがY字なら…でも多くは割と詰まっている丸首なので、
引っ張ると首にかかります。
ヒモが服全体に渡っていないと、
背中だけ引っ張る感じになるから、尚更ベスト部分の襟首に力がかかって食い込むと思います。
ベストや前当て部分の作りによって着心地は大分違うと思います。
http://item.rakuten.co.jp/gooddogs/10000004/
http://store.shopping.yahoo.co.jp/oneandonly/zl-014066.html
小型犬には…いいのかな〜
なんか…もうちょっとフィット感が欲しい感じがするんですが…う〜んん。。。
力が最も掛かる部分が、ここではイケナイ感じがするんですよね。。。
ビヨルキみたいなタイプが、そもそも「犬のハーネス」の原点であろうと思います。
パトラッシュなんかが引いていた荷車とか馬車と引かせる構造。
犬や馬には鎖骨が無いから、人間とはちょっと違うと思うのですが…
重いものを引く時に、私は、この鎖骨の下辺りで胸をグッと前で出すようにするのが一番楽だと思います。
空手の稽古で50キロとか100キロは引いたかな?引けなかったかな?
サンドバッグを引いた事があります。
その時に、タスキのように胸の前でクロスさせるか、
鎖骨の下で水平にしたヒモで引くか…
なのですが、水平なヒモの方が引き易かったです。
タスキにすると食い込むんですよね。
フリースラインドハーネスはソリ用に作られたエックスバックハーネスというのが土台になっているのだと思います。
胸側のYの字や、食い込みを軽減するフリースと、
背中をクロスさせることで、加重を軽減する、というのが最大の特徴ですね。
これは、重いものを引くというよりも、
人間だったら、岩登り、ワイヤーアクション、パラシュート…
そんな人が宙づりになる時に、体に優しく人を支える「ハーネス」の作りと同様なのだと、私は思いました。
だから体に沿った形になっている。…のかなと。
力が掛かった時に如何に分散して、体への負担を少なくするか…とうい考え方かな、と思います。
…するとですね、昔ながらのハーネス反対派は、
引き易いから、ハーネスは犬の引っ張りを助長する、なんて言うんですね。
こういう言い方をする人は、犬の引っ張りを「痛み」「苦しさ」で止めて来たのではないかと思います。
犬の体に楽で、痛みや苦しみが無いと犬が引っ張ってしまう、と考えている。
その考え方が基本にあるから、
チョークチェーンやスパイクチェーンが発明されたのでしょうね。。。
さて、引っ張りを止める…っていうのかな〜
リードが張った瞬間、
体に沿った設計のものと、
水平のものと…どっちが苦痛無く止まり易いのかな?
…って実はずっと考えています。
以前にもハーネスの事を書いた時にいただいたコメントの中で、
体に添ったものだから良いと思う、とあって、
私も頷くものであったし…
でも…
私が突進した時…!
そう、私が何かの怒りに狩られて突進したとします。
その時、誰かが止めに入ったとする。
私の脇の下から両手を差し入れて羽交い締めにするか、
後から両腕で抱きしめるように押え付けるか…
羽交い締めの方がまだ動けそうな気がするんですよね。
後から鎖骨の下あたりに両腕を回されたら動けない気がします。
そういう暴れ方はした事が無いので分かりませんが^^;
羽交い締めがフリースラインドハーネスっぽいかな〜?
鎖骨の下に両腕が来るとビヨルキっぽいかな〜?
ついでにベスト型は、サザエさんに首根っこ引っ掴まれるカツオ…と。
服だけつままれる感じって、不愉快じゃないかな〜。。。
なんて思うワケです。
あくまでも想像です。
これら全てのハーネスを試せれば良いですが、
そうはイカナイですからねえ^^;
ペットショップでもお洋服の試着はあってもハーネスの試着はない。
洋服は着れなかったら返品の怖れがあるけれど、
ハーネスが不都合だから返品って、きっとあんまり無いんでしょうね。
着けてる飼主さんも犬の不都合に気付いていないんだと思います。
優先されるのはデザイン性…色柄とかかわいいとか…
と…ツラツラと考えてみました。
何が良いか…は…よりも、
最初に書いたように、まず「引っ張らない」を目指すべきで。
それは、痛みや叱りや否定で引っ張らせないのではなく、
フタリで息を合わせて歩ける、ということを目指す。
…の上で、さてワガコのハーネスは…と…
以前の私だったら「このハーネスが一番!」って迷わなかった気がします。
でも…今は、ハーネスがどうこう…というよりも、
飼主さんのリード使いと、ワンコの好みでベストなタイプが違うような気がします。
そう思うようになりました。
その上で…「ただし、首にかかるものはNG」だと思います。
万が一、力が掛かった時に、首に触らないもの。
それだけは最低限ゆずれないかな。
引っ張らないコなら、
軽くて薄い作りでも良いと思います。
レオなんか洋服嫌いだから、なるべく「着た」感覚の無いモノにしてあげたい。
だから引っ張って食い込まないなら「ヒモ」だけでも良いのだけれど…
そんなコあんまり見ないからな〜^^;
やはり、何らかのクッションがあるものの方がいいかなって思います。